福岡会場では先行1/28限定50点・1/29~限定100点の販売で、初日は買い忘れていたんですが、31日でもまだ余裕があり、ゴマおはぎに少し躊躇いがあったものの 紫蘇が好きなので興味があったのと、他2種はノワールとオレンジ と食べやすそうなフレーバーなので、昨年のC.C.C.ナノショコラに続き購入してみました
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LE CHOCOLAT DE HはこちらでC.C.C.2年連続最高位「5タブレット 金賞」を獲得し、「大変洗練されていて、研ぎ澄まされた上品さを備えたエレガントなショコラ」と称賛され、「最も繊細な味わいと日本伝統の味を組み合わせて驚くべき香りを表現している」「ショコラには完璧なハーモニーを感じ、彼はバランスを追及する革新者」と高い評価を受け、パリのサロン・デュ・ショコラ前夜祭のショコラファッションショーにもアジア人で唯一出演したそうです


LE CHOCOLAT DE H ル ショコラ ドゥ アッシュ 日本/東京
オンリー・ワンをさらにめざして。
最新のパリ・サロン・デュ・ショコラでも大きな話題となった 辻口ワールド。自身の故郷である能登の素材を使ったり、日本人として味覚のDNAに刷り込まれている「うま味」を進化させて表現したりと、日本人ショコラティエとしてチョコレートの可能性をさらに広げる活躍ぶり。
「クープ・デュ・モンド」をはじめ数々の世界的大会で優勝。2013年、2014年と連続してC.C.C.で5タブレット、「ゴールド」を獲得。発想、個性、情熱、すべてに豊かなショコラティエ。


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C.C.C. DNAショコラ(4個入) ¥1,901(税込み)
カカオニブをナノミクロンの微粒子にしたナノショコラを日本の「うま味」と組み合わせたC.C.C.受賞作シリーズ。2014年出品作品。


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商品名:C.C.C.DNA CHOCOLAT
名称:チョコレート菓子
原材料名:カカオマス、カカオバター、砂糖、生クリーム、全粉乳、バター、転化糖、ゴマ、マカダミアナッツ、オレンジ、紫蘇、生姜、ウオッカ、昆布、ゲル化剤(ペクチン:リンゴ由来)、着色料(赤40、青2、黄4)、クエン酸、香料、乳化剤(大豆由来)
アルコール:微量
アレルギー:乳
内容量:4粒
箱のサイズ:6×15.8×3.7㎝
販売開始日:2015年1月15日
賞味期限:2015年2月23日 (1/31購入)
1,760+税140=1,900円 / 岩田屋 サロン・デュ・ショコラ催事場

Online Shopでは賞味期限は「製造日より7日」となっていますが、1/31に購入し2/23まで持つので、配送期間など余裕をみてあるようですね
また、「富士山の軟水で時間をかけ抽出したグルタミン酸=『うま味』をすべてのショコラで使用しています。」ということです


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昨年のC.C.C.ナノショコラと同じく皮のような質感の箱で、深みある赤色にオーロラ系に反射する銀色でブランドロゴが箔押しされていて、両サイドを大き目の透明な楕円形のシールで留めてあります

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蓋を開けると茶色のクッション紙の上にリーフレットがあり、それぞれのボンボンショコラの形に合わせたトレーに納まっています
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Le nano chocolat
カカオニブをナノ化技術によってナノサイズの微粒子に丸ごと粉砕し、再固型化させた新しい原料ショコラ。舌の味覚センサーである味蕾(みらい)よりも粒子が小さいため、カカオの風味をダイレクトに感じることができる。カカオマスとは異なりエグみはなく、そのままでも甘味を有する。クーベルチュール ショコラに5%ほど加えることにより味をより引き出す役割を果たす。

パリでのショコラ品評会において2年連続最高位の「5タブレット金賞」獲得
C.C.C.(クラブ・デ・クロクール・ド・ショコラ)より“研ぎ澄まされた上品なショコラ”と称賛

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説明文は今年も若干リーフレット(=Online Shop)とHPで差があるので、こちらでは基本はリーフレットを元に、紙面の関係かカットされている文を追加(半角()部分)しつつ、HPに合わせて改行を入れています


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2014 UMAMI
DNA=UMAMI=Bouillon d'algues
《人間のDNAに語りかけるショコラ、これが作品のコンセプトだ。カカオがカカオであり続けることも人間が人間であり続けることも、DNAが深くかかわっていると感じずにはいられない。
日本人が昆布だしを飲むとなぜか懐かしい気持ちになるのは、ただ慣れ親しんでいるからではなく、それを「おいしい」と感じるようにDNAに組み込まれているからに違いない。
昆布だしにはグルタミン酸が、つまり「うま味」が多く含まれている。

うま味は、日本の料理の基盤である「だし」に含まれ、塩辛味、苦味、甘味、酸味に連なる五番目の基本味として、日本人が発見した。日本でだしの素材として長年用いられてきた昆布のグルタミン酸、鰹節のイノシン酸、干し椎茸のグアニル酸のことである。
日本料理だけでなく、肉やトマト、アスパラガス、チーズにもうま味を感じることができる。うま味は世界共通の味なのだ。
ショコラづくりの歓びは、カカオという果実が持つ底知れない可能性を追いかけることだ。カカオと出会うことで、素材がドラマチックに変化する。香りが花開き、新しい味のボンボンショコラが生まれる。カカオニブをナノミクロンの微粒子にする「ナノ ショコラ」は、現代の科学技術によってカカオの可能性をさらに広げた。
ナノという非常に小さな単位でカカオを捉えた時、私の頭の中に、ある新しいアイデアが浮かんだ。

ナノショコラを「うま味」と組み合わせたら?》



No.1 UMAMI noir うま味 ノワール
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《ペルー産のトリニタリオ種(カカオ分75%)の、華やかでフルーティーな香りと繊細な余韻が広がる、持続力のある素晴らしいクーベルチュールショコラに、ナノ化したショコラを5%加えました。
粒子の大きさが異なるものを組み合わせるだけで、口溶けの速度が変わり、より強く香りを感じることができます。
ガナッシュの生クリームには、「うま味のDNA」と呼ぶべき昆布だしを10%加えて沸かします。ボンボンショコラを口に入れた時には、うま味は奥ゆかしく、カカオの味わいを引き立てる役割を果たします。
しかし一粒を食べ終わった時、唇の上にほんのりとうま味が残っているのに気づくでしょう。エンロービング ショコラは(カカオ72%の)ショコラ ノワールを、ごく薄くかけます。
Enrobage couverture noir 72% de cacao エンロービング ショコラ ノワール
Ganache ADN chocolat noir ガナッシュ ショコラ ノワール》
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少しスモーキーさもあるビターな香りで、切ると確かに昆布っぽさがありますが 凝縮されて濃くなってる感じで、知らなかったら樹木のような自然味ある香ばしさにも感じられ ほんのり甘味もありそうな香りがします
コーティングは初めフルーティーさや甘味あるナッツのような香ばしいビター感とまろやかさもあり、ガナッシュは滑らかながら凄く密でゆっくりと溶けていき、こちらもフルーティーからまろやかになっていって 焙煎したとも違う濃い香ばしさと苦味のような深い味わいもあり 昆布のグルタミン酸が濃縮されすぎなのか喉にくる感じで、昆布&椎茸出汁はほぼ毎日食しているのに ガナッシュだけだと私のDNAは反応してくれず(苦笑、昨年のナノ ノワールはビターらしい香ばしいほろ苦さがありながら砂糖を使わずにナノ化による甘味を感じられ好みだったので、今年のうま味入りバージョンはイメージと違うように思ったのですが、コーティングとガナッシュが一緒になると まろやかさが持続して食べやすくなるのと、昆布とカカオが意外とマッチして旨味を感じられるようになりました


No.2 WAKAYAMA orange 和歌山のオレンジ
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《(日本の古刹である熊野三社を擁する和歌山は、温暖で深い森におおわれた自然の楽園です。)和歌山の名産品は柑橘類。とくにオレンジのおいしさは驚くほどです。
素晴らしい香りと酸味、ほどよい甘味があります。この和歌山オレンジの果汁に生姜(ショウガ)を加えて、パート ド フリュイをつくります。オレンジと生姜の組み合わせは(いままでプチガトーでも何度も登場させたことのある、)私の中で重要なマリアージュ。
このボンボンショコラでは、力強いカカオの味わいと洗練された広がりを持つ中南米産カカオのショコラ ノワールとショコラ レでつくるオレンジと生姜のガナッシュの中心に、オレンジと生姜のパート ド フリュイをしのばせ、異なる食感が同じ旋律を時間差で奏でてゆくように表現しました。
ガナッシュには「うま味のDNA」とナノ ショコラを加えています。
エンロービング ショコラ(に)は(カカオ72%の)ショコラ ノワール。
Enrobage couverture noir 72% de cacao エンロービング ショコラ ノワール
Ganache d'orange au gingembre ガナッシュ オレンジと生姜
Pâte de fruits gingembre/orange パート ド フリュイ オレンジと生姜》
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ジューシーなオレンジクリームみたいな まろやかな甘さのフルーティーなオレンジの香りがして、切るとオレンジヨーグルトのような爽やかさが出てきて結構甘そうな香りです
オレンジピールのようなフルーティーでほのかな酸味・苦味と まろやかさもあるビターコーティングで 少しシャリシャリ感があり、ガナッシュは初めオレンジヨーグルトのような甘味と爽やかさを感じるんですが 後から少しずつ生姜が効いてきて、でも目立つような強さや刺激とかもなくオレンジを引き立てていて、パートドフリュイは甘味が増しジューシーですが その分生姜との差も感じられるので味わいが広がり、全体でもパートドフリュイのオレンジの瑞々しさが活きていながら 後からジンジャー感もほんのり出てきて ちゃんとチョコらしさも味わえます


No.3 OHAGI au sésame ゴマおはぎ
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《黒ゴマは健康によい食材として、(長く)親しまれています。(生では食べず、)煎って香りを出し、(たうえですり潰します。)
完全な粉にもペーストにもせず、粗挽きにすることで、砕かれた部分から油分と香りが引き出され、かつゴマの粒感も残ります。(すったゴマを飯にまぶして、私はよく和菓子「おはぎ」をつくります。)
このボンボンショコラは、私の子どもの頃のおやつだった、ゴマおはぎを想起させる味わいです。黒ゴマのプラリネとマカダミアナッツのプラリネを合わせ、ゴマをすって出てくる香ばしさと油分のイメージをふくらませ、ショコラを合わせています。ひとつまみの煎りゴマには「うま味のDNA」を染み込ませ、水分を飛ばして、プラリネと混ぜます。エクアドル産のアリバナショナル種(50%)のショコラ レが持つ木の実のような香りに、黒ゴマが最高のパートナーとして登場します。
エンロービング ショコラ(に)は(カカオ70%の)ショコラ ノワール。
Enrobage couverture noir 70% de cacao エンロービング ショコラ ノワール
Praliné sésame noir プラリネ 黒ゴマ》
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黒ゴマの深い香ばしさと 確かにおはぎっぽさもほのかに感じられ、切るというより ビスケットのようにザクッと折れる感じで、切るとゴマの香ばしさが広がり 小豆の自然な甘味を活かした素朴なおはぎといった感じの香りもしてきて、ゴマ味のおこしのような雰囲気も感じます
甘味ある香ばしいビターコーティングでコーヒーっぽさがあり、中はザクザクとしながらゴマの粒々感やシャリシャリとした食感もあって 甘味も香りよりしっかりと感じられ、言葉から受けるイメージよりチョコらしさもあるんですが どこか懐かしい和菓子感もあります


No.4 SHISO rouge 赤紫蘇
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《赤紫色の紫蘇(しそ)は清涼で奥深い酸味と独特な香りが愛され、さまざまな料理に用いられます。
紫蘇にはβ‐カロテンをはじめとする多くの栄養素が含まれるだけでなく、食材の残り香や脂肪感を消し去り、消化を助ける役割を果たします(消化を助ける食材として重宝されています)。
紫蘇の種類の中でも、特に赤紫蘇は限られた季節にしか収穫することができません。収穫期にまとめて煮出した赤紫蘇の濃縮液を、昆布だしの「うま味のDNA」とナノ ショコラとともにガナッシュに加え、後味のすっきりしたボンボンショコラに仕上げました。
マダガスカルのクリオロ種(カカオ分51%)のショコラ レのまろやかな乳味が、個性的な赤紫蘇の酸味と調和します。
エンロービング ショコラ(に)は(カカオ50%の)ショコラ オ レ。
Enrobage couverture au lait 50% de cacao エンロービング ショコラ オ レ
Ganache "Akajiso" ガナッシュ 赤紫蘇》
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上部に近づくと甘いミルクの香りがするのに 側面を香るとシソの香りがしてきて 底にいくほど香りが増していき、切ると微量の醤油をつけたような落ち着きある紫蘇感があります
澄んだ甘味のミルク感あるコーティングに、ガナッシュはミルクチョコらしさがありながらも 爽やかな甘味の赤紫蘇がうまく調和していて旨味があり、コーティングと一緒になると赤紫蘇に出汁や塩っ気が効いた感じが出てきて、ミルクチョコを感じたかと思うと赤紫蘇の甘塩っぱさが、そしてまたミルクチョコ~赤紫蘇~と味の移り変わりを楽しめて、後味もほのかに紫蘇の余韻が残り上品です


この中ではオレンジが好みでしたが、それぞれひねりがあり1つのショコラに色んな要素が詰まっていて、たった4粒でも多様な味わいが楽しめるので、ただ甘いチョコレートが好きな方には路線が違うかもしれませんが、料理が好きな方や面白いフレーバーが好きな方には楽しめると思います



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